英語リスニング – 2025年度共通テストの分析&対策の指針

投稿日時:2025年1月19日
Z会の大学受験生向け講座の英語担当者が、2025年度の共通テストを分析。出題内容や「カギとなる問題」の攻略ポイント、次年度に向けたアドバイスなどを詳しく解説します。
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共通テスト「英語リスニング」の出題内容は?
まずは、科目全体の傾向を把握しましょう。分量、問題構成、難度を解説します。
試験時間と配点
時間 / 配点:60分(うち解答時間30分) / 100点
全体の傾向
●大問数(6問)・設問数(37問)は2024年度から変化はなかったが、第5問では大学入試センターから公表されていた試作問題第C問題に相当する設問が出題された。また、第6問Bでは、話者が4人から3人に減ったので負担は若干軽減されたと言える。音声に1回聞き・アメリカ英語以外が含まれる点や、設定された場面を把握したり、グラフや表などの資料を読み込んだりした上で、聞き取った情報から素早く正答を導き出す必要がある点は変わらず、高い情報処理力が求められた。
大問別の難易度、配点、テーマ・分野
※難易度は共通テストの受験生を母集団とする基準で判定しています
第1問A[やや易](配点:16点) | 短い発話を聞き取り内容一致文を選択する。 |
---|---|
第1問B[やや易](配点:12点) | 短い発話を聞き取りイラストを選択する。 |
第2問[やや易](配点:12点) | 短い対話を聞き取りイラストを選択する。 |
第3問[標準](配点:18点) | 短い対話を聞き取り質問に対する回答を選択する。 |
第4問A[標準](配点:8点) | モノローグを聞き取り、グラフが表す項目や表に入るものを選択する。 (朝食の嗜好の変化/旅行先の週間天気予報) |
第4問B[標準](配点:4点) | 4人の発話を聞き取り条件に合うものを選択する(サーフィンをする場所について) |
第5問[やや難](配点:16点) | 講義を聞き取りワークシートを完成させる。 さらに意見や対話文を聞き取り講義の内容もふまえ正しいものを選択する。 (プレゼントの再贈与について) |
第6問A[標準](配点:6点) | 対話文を聞き取りそれぞれの話者の意見を選択する。 (食事のとり方について) |
第6問B[標準](配点:8点) | 長い会話文を聞き取り、ある意見に同意した人数と、その意見の根拠となる図表・グラフを選択する。 (鳥に餌を与えることについて) |
英語リスニングの「カギとなる問題」は?
次に、英語リスニングで「カギとなる問題」を見てみましょう。共通テスト特有の問題や、合格点をとるうえで重要な問題を取り上げ、攻略ポイントを解説します。
第3問 問14
タクシーかバスを決める会話だが、選んだ理由も把握して選択肢を吟味する必要があった。
第5問 問32,33
2人の生徒の意見や、会話やグラフの内容を、講義と照らし合わせながら吟味する必要があり、処理すべき情報量が多かった。トピックごとにどのような内容が説明されているかを整理しながら聞き取る力が試される出題であった。
第6問B 問36
話者が3人であったとはいえ、会話の流れを理解し、それぞれの話者の考えが会話の流れとともにどのように変化したかを正確に把握することが求められた。
攻略へのアドバイス
最後に、次年度以降の共通テストに向けた攻略ポイントを確認しましょう。英語リスニングで求められる力をふまえて、必要となる対策を解説します。
英語の音を聞き取る耳を鍛える
音声が1回しか読み上げられない問題が多いので、うまく聞き取れなかったところで詰まってしまうと大きな失点につながりかねない。まずは英語の音を正確に聞き取れるようになること、読み上げられる英文の全体像をつかむ聞き取り方を身につけることが大前提。単に英語に耳を慣らすだけではなく、聞き取れなかった箇所に注意しながらスクリプトを確認し、自分でも声に出して音読してみよう。自分で発音できない語は聞き取ることができない。音読はリスニング対策としても有効なので取り組んでみるとよい。音は聞き取れるけれど意味がわからないということがないように、文法や語彙の土台固めも怠りなく行っておきたい。
実戦的な演習で多種多様な資料の読み取りに慣れる
共通テストでは、図表やイラストなどの視覚的な情報と結び付けて解答することが求められる問題も多く出題され、問題冊子に印刷された情報をすばやく頭の中で整理した上で音声を待ち構えるという取り組み方が必要になる。放送の合間の短い時間で効率よく情報を集めるにはどういったポイントに注意すべきなのか、共通テスト型の問題に多くあたってコツをつかんでおく必要がある。
情報処理力、思考・判断力を身につける
与えられた情報と聞き取った音声の情報を組み合わせて答えを導き出すには、要点を掴む力や冷静に判断する力が不可欠である。これは共通テストリーディングに求められている力と共通している。リーディング対策がリスニングの対策につながる部分もあるので、両者の学習をバランスよく進めていくのが効果的と言える。
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