現代社会 – 共通テスト(2021年度)の分析&対策の指針

投稿日時:2021年2月12日

Z会の大学受験生向け講座の現代社会担当者が、2021年度の共通テスト(第1日程)を分析。出題内容や「カギとなる問題」の攻略ポイント、次年度に向けたアドバイスなどを詳しく解説します。

 

共通テスト「現代社会」の出題内容は?

まずは、科目全体の傾向を把握しましょう。分量・問題構成などを整理し、難度(センター試験や試行調査と比較してどう変化したか)を解説します。
試験時間と配点

時間 / 配点:60分 / 100点

全体の傾向

●大問数は5題、小問数は30問であった。センター試験より、大問数は1題、小問数・マーク数は6問減少した。平成30年度試行調査と小問は同数であったが、大問数は1題減少し、マーク数は33から30に減少した。

●試行調査とは出題形式が異なるものの、提示された資料や情報を活用して思考・判断する問題が多様な形式で出題された。また、会話文や生徒の発表などを踏まえて解答する問題が散見され、全体としてセンター試験に比べて解答に時間のかかる問題が増加した。

●センター試験で見られたような知識を確認する問題も多く出題された。一部に細かい知識を必要とする問題も見られたが、概ねセンター試験同様、標準的なレベルの知識を押さえていることが求められた。

 

現代社会の「カギとなる問題」は?

次に、現代社会で「カギとなる問題」を見てみましょう。共通テスト特有の問題や、合格点をとるうえで重要な問題を取り上げ、攻略ポイントを解説します。
第3問 問5・問6

会話文を参考に、「非競合性」「非排除性」の概念を理解する必要があった。その上で、問5は適切な発言を論理的に考えることが、問6は概念を具体的な事例に結びつけて考えることが求められた。

第5問 問2

改ざん前の文章と改ざん後の文章を見比べて、図書の名称と改ざんの意図を答える問題であった。まずは、示された時代から世界史知識を用いて図書を特定する必要があった。その上で、文章の改ざんされている箇所から、改ざんの意図を考察する資料読解力や論理的思考力が求められた。18世紀の中国王朝ではどのような統治政策が行われたのか、思い起こしながら解答したい。

第4問 問5

意見の相違と資料解釈の相違をテーマにした問題であった。会話文から2人の生徒の意見を読み取り,意見の根拠となっている資料を特定した上で,選択肢の記述を精査することが求められた。

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大問別ポイント/設問形式別ポイント

次に、現代社会の出題内容を詳しく見ていきましょう。各問の難度や求められる知識・考え方を解説します。

第1問:現代社会の学習  [標準]

多様な出題形式が見られ、それぞれの問題の指示を理解するのに時間がかかっただろう。

・問1は、明治期の日本の思想家の著作が引用された。福沢諭吉と中江兆民の思想に関する知識と、提示されたカードの記述内容を照合して判断することが求められた。

・問8は、提示された「政策」を2つの対立軸に基づき分類する、試行調査でも見られた形式の問題である。


第2問:「もったいない」の精神と持続可能な開発  [標準]

・問2は、提示されたアンケート結果を素材に、異なる2つの意思決定の方法による結果を検討することが求められた。問題文中の前提条件を見逃さず、必要な情報を整理できたかがカギになった。


第3問:市場経済と政府の役割  [標準]

・問1は1960年代から2000年代の10年ごとの日本の経済成長率を示したグラフが提示された。問2ではGDP(国内総生産)の定義ではなく、該当する具体的な事例が問われた。いずれも正確な理解が求められた。


第4問:現代社会と青年期  [標準]

・問2は、寓話を素材として防御機制が問われた。問題の設定に戸惑うかもしれないが、「反動形成」「抑圧」「置き換え」を理解できていれば難しくはない。寓話を素材とした問題は試行調査でも出題されている。

・問3は、臓器移植が可能なドナーの条件について、正確な知識が必要であった。


第5問:買い物弱者問題  [標準]

いずれも資料や会話文の読み取りが必要であり、解答に時間がかかる問題であった。丁寧に取り組む時間を確保できたかどうかでも、出来に差がついたであろう。

・問3は、下線部3カ所の発言が、文章P・Qのどちらの立場に近いかを判断する。まずはP・Qの立場の違いを抑えることが重要である。その上で、具体的な発言から、それぞれの立場を読み取っていく。


 

攻略へのアドバイス

最後に、次年度以降の共通テストに向けた攻略ポイントを確認しましょう。現代社会で求められる力をふまえて、必要となる対策を解説します。
知識を確実に定着させる

共通テストは、資料の読み取りや論理的思考など、知識確認とは異なる観点からの出題も見られるが、高得点を獲得するためには、センター試験同様、正確な知識の習得が必須である。教科書などで基本的な知識を押さえるとともに、問題演習を通して知識の定着をはかりたい。

資料を活用する力や論理的思考力を身につける

多様な出題形式には一問一答的な学習だけでは対応しきれない。演習を通して,資料の活用や論理的思考に慣れていこう。

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