化学基礎 – 共通テスト(2021年度)の分析&対策の指針

共通テスト_化学基礎

Z会の大学受験生向け講座の化学担当者が、2021年度の共通テスト(第1日程)を分析。出題内容や「カギとなる問題」の攻略ポイント、次年度に向けたアドバイスなどを詳しく解説します。

 

共通テスト「化学基礎」の出題内容は?

まずは、科目全体の傾向を把握しましょう。分量・問題構成などを整理し、難度(センター試験や試行調査と比較してどう変化したか)を解説します。
試験時間と配点

時間 / 配点:30分 / 50点

全体の傾向

●大問数は2で、平成30年度試行調査から1題減少し、従来のセンター試験と同じだった。試行調査と比べると、小問集合の割合が増え、リード文も短くなるなど読解の負担が減少した一方、きちんと読み込まなければ正解を導けない問題もあり、全体の負担感は同程度だった。

●リード文を読解した上で考察する問題は出題されたが、試行調査のような長いリード文やレポート形式の問題は出題されなかった。また、数値を桁ごとに解答する問題が出題された。

●全体としては頻出の問題が多かったが、ミスしやすい計算問題や紛らわしい知識問題がいくつかあり、思った以上に得点が取れていないと感じる受験生は多いだろう。

 

化学基礎の「カギとなる問題」は?

次に、化学基礎で「カギとなる問題」を見てみましょう。共通テスト特有の問題や、合格点をとるうえで重要な問題を取り上げ、攻略ポイントを解説します。
第2問 問2c

問1の文章中の知識を理解した上で、問2の実験に関する数値を求める計算問題。計算問題としてもいくつかステップを踏む必要があることに加え、途中で問1の知識が必要となるため非常に複雑である。最後の問題であるため残り時間との勝負にもなるが、1つ1つのステップを丁寧に考えていきたい。

 

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大問別ポイント/設問形式別ポイント

次に、化学基礎の出題内容を詳しく見ていきましょう。各問の難度や求められる知識・考え方を解説します。

大問1:物質の構成、物質の変化  [標準]

・化学基礎の学習範囲のうち、酸と塩基以外を網羅した小問集合形式の出題であった。

マーク数は12と多かったが、知識問題は基本的な問題が多く並んだ。問3の元素に関する問題は、一見グラフがあり複雑そうであるが、問われていることは基本的な知識であった。問5の金属の反応性に関する問題は、イオン化列にある金属のうち、高温の水蒸気と反応するものを正しく覚えている必要があった。

・計算問題も基本的な問題が多かったが、問2は物質が化学式ではなく物質名で書かれていたことで、直感的に判断しにくく、正しく化学式や化学反応式が書けたうえで物質量計算ができるかが問われた。


大問 2:物質の変化  [やや難]

・「陽イオン交換樹脂」がテーマであり、それと関連した酸と塩基についての問題が出題された。

・問1と問2のそれぞれにリード文や実験の説明文があり、中問2問のような構成になっていたが、問1のリード文の内容を問2にも引き継ぐ形の問題であった。

・問1aや問1bは平易であったが、問2a〜cは思考力を必要とする問題であった。

・問2aは時間をかけて考えればそこまで難しくないが、焦って直感的に選ぶと誤りの選択肢を選んでしまうだろう。CaCl2が(2価の強塩基+1価の強酸)から生成する塩だということだけでなく、選択肢中の溶液の濃度と体積、酸・塩基の価数も考慮する必要があった。

・問2cは実験Ⅰ〜Ⅲから読み取れる内容と問1の知識をすべて理解していないと正解にたどり着くのは難しい。本問を解くための誘導となるような問題がなく、いきなり目的の数値を求める必要があるため、解答の筋道を立てるために高度な思考力を要する問題であった。


 

攻略へのアドバイス

最後に、次年度以降の共通テストに向けた攻略ポイントを確認しましょう。化学基礎で求められる力をふまえて、必要となる対策を解説します。
基本的な知識を正確に覚えよう

2021年度共通テストでは、複雑な計算問題が出題された一方、基本的な知識を問う出題も多く見られた。これらの問題で確実に得点を重ねることができるかが大切であるため、全範囲の知識をむらなく覚えたほうがよいだろう。

また、読解問題においても、基本的な知識がなければ理解することは難しいので、初見のテーマに対応するためにも基本的な知識は身につけておきたい。

文章読解にも慣れておこう

試行調査に比べると読解の負担は軽減されたものの、従来のセンター試験では見られなかった、化学基礎の学習範囲外の内容がリード文とともに出題されており、今後もその傾向が続いていくと考えられる。その場で理解しながら解き進めることは、想像以上に負担が大きく、時間もかかるため、模試や問題集などで形式に慣れておくとよいだろう。

 

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