Z会 イマドキ中学受験情報【23】
中学受験「英語」、問題の内容や対策方法は?

更新日:2023年2月20日
執筆:小学生向けコース教材作成者・O

Z会 イマドキ中学受験情報【23】増加傾向の中学受験「英語」、問題の内容や対策方法は?

「中学受験でも英語って必要なの…?」
小学校で英語が必修化となっており、気になる方も多いのではないでしょうか。

今回はZ会小学生向けコースの英語教材の担当者から、中学受験「英語」の今と今後予想されることを解説します。

目次

 
 

中学受験「英語」
近年の動向

英語で受験できる学校が増えている

受験科目から「英語」を選択して受験できる「英語(選択)入試」を行った首都圏の国私立中学校は、2022年度入試で146校ありました。

2014年度入試では15校だったことを考えると、この10年弱で約9.5倍に増加したことがわかります。

また、首都圏の国私立中学校の数は300校程度ですので、およそ半数の学校が「英語(選択)入試」を実施していると言うことができます。

※出典:首都圏模試センター https://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/entry/entry003365.php

 

増えている背景には「英語必修化」

入試科目として英語を加える学校が増加している要因としては英語必修化が考えられます。
※学習指導要領の改訂が行われ、小学3・4年生では外国語活動(主に英語)、5・6年生では教科としての英語に取り組むことになりました。

英語必修化が始まった2020年4月に3年生だった小学生は、卒業までに英語を4年間学び、小学校での英語学習範囲をすべて履修する最初の年代です。
この年代が中学受験をする2024年度入試以降から、入試科目として英語を加える学校がさらに増加すると考えられます。

また、英語の重要性をより実感する保護者世代が増えており、習い事として英語に取り組むお子さまも増えています。その結果従来の4教科入試では測れない資質を持つ小学生が多くなっているといった状況があります。そうした潜在的な資質を持つ受験生を評価したいという学校が増えていることも背景にあると思われます。

実際に、英検®等の民間試験資格を保持している受験生を優遇する制度を設けている私立中学校もあります。
このような優遇制度を中学入試で利用する場合、低学年のうちから計画的に英語の学習を進めておくとよいでしょう。

 

小学校の英語、学習指導要領がよく分かる!

3・4年生「外国語活動」と5・6年生「教科」の違いや、英語必修化のその後に起こった変化など、英語必修化にまつわる疑問を解説。

 
 

英語の入試方式・
出題内容は?

全国初の英語必須入試

私立中学校では、入試の受験科目として英語を選択することができる「選択入試」での実施が基本でしたが、2022年度入試では全国初の「英語必須」入試が実施されました

実施したのは茨城県の江戸川学園取手中学校で、すべての入試方式で英語の出題がありました。2023年度も同様の入試が行われました
※江戸川学園取手中学校2023年度・入学試験要項 http://www.e-t.ed.jp/admission/guide2023j.pdf

 

入試方式・出題内容

私立中学校の中でも先進的な取り組みで、今後追随する学校も増えてくることが考えられるので、ここで江戸川学園取手中学校の入試方式を見てみましょう。

・5科目型

 国語・算数・理科・社会・英語(リスニング)

・適性型

 適性A・適性B・英語(リスニング)・質問シート


【英語の出題内容】
学習指導要領の範囲内のリスニング問題で、普段から小学校の英語の授業をしっかり受けていれば着実に得点できる内容の出題。

英語担当

特筆すべきは英語の合格者平均点が9割だったところです。
受験者も英語リスニング問題への対策を怠らずに試験に臨んだということがわかります。

 

・英語型

 国語・算数・英語


【英語の出題内容】
出題レベルはCEFRでA1~A2と定められており、これは英検®の3級~準2級(一部2級)の内容に相当。
リスニングだけでなく、筆記試験も含まれる。

英語担当

筆記試験があるのが特徴で、語彙や文法、英作文など小学校の学習を超えた英語の力を問う問題でした。

 

・帰国生(型)※出願に条件あり

 国語・算数・英語・個別面接


【英語の出題内容】
出題レベルはCEFRでA1~A2と定められており、これは英検®の3級~準2級(一部2級)の内容に相当。
英語はエッセイライティング形式、個別面接は日本語と英語の両方で行われる。

 
 

中学受験「英語」の問題、
今後はどうなる?

全国の私立中学にさきがけて英語必須入試を実施した江戸川学園取手中学校の状況を見ると、今後の英語の問題は次の3つに分かれると予想できます。

① 学習指導要領の範囲内から出題
② 学習指導要領の範囲外からも出題(日本で英語を学習している小学生向け)
③ 学習指導要領の範囲外からも出題(帰国生向け)

 

① 学習指導要領の範囲内から出題

この場合、小学校で学習する内容の定着度を図る目的で出題されます。
入学試験として適性検査を実施する公立中高一貫校では、適性検査において学習指導要領の範囲内から英語を出題する学校が増えています。

すでに出題済みの宮城県やさいたま市を始めとし、最近では、大阪府や青森県そして熊本県の公立中高一貫校において2024年度入試(2024年4月に入学する生徒向け)で英語(リスニング)を出題することが発表されました。

 

② 学習指導要領の範囲外からも出題
(日本で英語を学習している小学生向け)

従来の4教科(国・算・理・社)の学力を見る試験ではなく、これまでの英語学習への取り組みや、潜在的な資質を評価する試験を設ける学校が増えています。

英語の問題は総じて英検®3級~2級程度が多くを占め、学習指導要領の範囲外からの出題がほとんどです。英語学習に取り組める時間を考える必要がありますが、早くから英語学習に力を入れてきたお子さまにとっては合格の可能性が高まるとも言えます。

 

③ 学習指導要領の範囲外からも出題
(帰国生向け)

思考力を問う問題が多く登場します。また、面接で英語による質疑応答を行う場合がほとんどです。

 
 

対策方法

学校の出題傾向を見極める

英語に限らず、入試問題は各学校の教育理念や教育方針が色濃く出る出題になっています。
よって、学校の出題傾向を見極めて、その傾向にあった問題演習を積むことが大切です。
6年生の秋頃から過去問演習をしっかりと行うことで力を伸ばしていきましょう。

 

4技能をバランスよく伸ばしておく

どうしても「読む・書く」を伸ばすことに集中してしまいがちですが、小学校の英語学習では4技能(聞く・読む・書く・話す)を重視しているため、「聞く・話す」も伸ばしておきましょう。上でさきほど紹介したとおり、英語のリスニングを出題する学校は増えています。

とはいえ、受験科目として英語がどう扱われるかは今後も変化していく可能性が高いです。
どんな出題にも対応できるように、早い段階から4技能(聞く・読む・書く・話す)をバランスよく伸ばしておきましょう。

 
 
 


小学校での英語必修化に伴い、中学受験で英語を出題する学校は今後増えていくと考えられます。受験を検討している中学校がある場合は、入試方式を毎年確認しておくことをオススメします。

志望校で英語が出題されるという場合は、受験直前に急に準備を始めることがないように、日頃から英語の学習に取り組んでおきましょう。

 
 

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