京大生が教える受験勉強スケジュール(9月〜11月編)

「秋からは実戦演習を…」とはよく耳にしますが、具体的に何をするのがよいのでしょうか?京大生の先輩が9月~11月の勉強方針・内容についてアドバイスします。

 

受験生のお悩み

京大に合格した先輩にお伺いします!
9月〜11月の勉強方針・内容は?

京大生が回答!

得意・苦手や定着度をふまえて、科目ごとに戦略的な対策を。

苦手だった数学を重点的に勉強していました。個別試験で最低でも2完することを目標に、難しめの問題集を解き進めると同時に、11月頃から京大数学25カ年の標準的な問題だけ解いていました。本番の形式で解く練習として、Z会の通信教育[本科]京大コースの数学の問題を定期的に解いていました。

英語はある程度完成していたので過去問を9月から始め、思ったことを簡潔な英文にする練習をしていました。
地歴と理科基礎は学校の授業を聞き、教科書や資料集を読む以上のことはしていませんでした。

京都大学法学部

理科地歴は、授業や模試も活用しながら、新しく学ぶ分野の修得と、すでに学んだ分野の知識の定着を図りました。

(京都大学総合人間学部総合人間学部)

この時期には、模試を有効活用することも重要です。

8月の京大模試の反省を受けて、11月の京大模試に向けて勉強していました。
国語は赤本で直近の年から大問ごとに6年分取り組み、学校の先生に週1回添削してもらいました。返された後、同じ志望校の友人と解答を見せ合って復習しました。
英語は模試で英作文や和文英訳が課題であることがわかったので、過去問6年分、さらに東北大の和文英訳の問題にも取り組みました。読解も過去問を添削してもらったところ、そもそも英文解釈ができていないという課題が見つかりました。
日本史はまだ学校の授業が終わっていない段階でしたが、11月までに全範囲を理解するために、夏休みから作り始めた「年表風ノート」を完成させました。知識が入っていないとどうしようもないので、最優先で行いました。

京都大学文学部人文学科

共通テスト型の模試で得点が取れなくても、個別試験型の模試であれば目標点に近づいているという場合は、今後共通テスト形式の演習を重ねることで、慣れていけることでしょう。標準的な問題が多く、出題傾向もつかみやすいため、継続的に取り組めば効果的に得点を伸ばせるようになりますよ。

ただ、個別試験型の模試でもあまり得点できていない場合、基本的な内容理解が不足している可能性が高いです。知識が不足している科目は典型的な問題の復習に改めて取り組んでもよいでしょう。

この時期は個別試験対策を中心に進めて構いませんが、そろそろ共通テストの対策も着手して良い頃です。各教科とも、週に1度程度は共通テストの対策(マーク型の問題演習)に取り組んでみることをおすすめします。

京都大学教育学部

共通テスト模試で目標点に届かない場合、その科目が英数国なのか理社なのかによって、状況はずいぶんかわります。

前者の得点が上がらない理由が、処理速度に起因しているならば、共通テスト型の問題演習を増やして、形式に慣れることで改善されるため、現時点で大きな問題ではありません。

逆に理社の得点が伸びない、英数国であっても時間無制限で解いても解けない問題がある、という状況であれば、勉強不足が疑われます。特に地歴公民は対策時間を十分に取ることができず、この状況に陥っているケースが多いので、その場合は、週に1日でもよいので、時間を取って対策するようにしてください。

京都大学工学部

共通テスト対策については、科目別のアドバイスも届きました。

得点が不安定な場合は、原因の分析をしてください。

例えば国語なら、古文単語や古典文法、漢文の句法・重要語彙があやふやで失点している場合には、今すぐにインプットに取り組んでください。読解問題についても、「設問に関係する部分の現代語訳ができるか」が問われていますので、訳せるだけの知識を身につけることが大前提です。

その上で、現古漢ともに読解演習と復習を定期的に行ってください。国語における効率のよい学習は「解きっぱなしにせずに復習に取り組むこと」に尽きます(1回の演習を無駄にしない、ということ)。解答解説を読んで、本文のどの箇所に注目すれば正解を導くことができるのかを確かめてください。現代文にせよ古文漢文にせよ、正解の選択肢は必ず本文のどこかに基づいています。その箇所をどうすれば発見できるのかを解説を読んで理解してください。

教材は、すでに使っている問題集があればそれを継続して使ってかまいません。過去の共通テスト模試の解き直しや、『共通テスト実戦模試』(Z会出版)のような各社の共通テスト型の問題集も役立ちます。

京都大学文学部

共通テストとセンター試験は出題傾向が異なるため、センター試験の過去問を用いた対策は、基本的には推奨していません。しかし、センター試験への取り組みは、インプットした知識の運用力を試す意味では有効な部分もあります。そのため、早い段階で取り組む分には大きな問題はありません。

「何年分に取り組むべきか」については、比較的古い事実をもとに作問されているものは問題ありませんが、「データ」を用いた出題には注意が必要です。
政治・経済の場合、センター試験最後の年度の過去問でも、赤字国債や税収のグラフがありましたが、2015年度までのデータとなっています。これが今年度の出題で2020年度まで含まれたりすると、出題内容も変わり、混乱する原因となる可能性があるので、グラフ・データを扱った問題、あるいは時事ネタを扱った問題は、避けて取り組んだ方が無難です。

特に政治・経済は、内容が刻一刻と変化していますので、あまり古い問題だと現実に即さない可能性があります。

京都大学工学部

Z会からのアドバイス

9月〜11月は難しい時期です。苦手克服を夏にしきれなかった教科・科目がまだあったり、模試の結果が返ってきたと思ったらすぐに次の模試が始まったり。過去問にも着手したいところですし、やることがたくさんありますよね。

そうなるとこの時期に大事なるのは、まずはいったん落ち着いて「優先順位をつける」「現状のレベルや、この先やるべき課題を明確にし、スケジュールを立てていく」ことかと思います。その際に、今回紹介した先輩の事例のうち「自分と同じ課題を抱えてそれを克服しているな」というものがあれば、参考にしていただけると幸いです。

 

秋からの実戦演習におすすめ!
Z会のおすすめ講座

 

本科:Z会の通信教育 大学受験生向けコース(京大対策)

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京大の過去問に、Z会の添削指導が付く講座です。時間配分の戦略を練ること、過去の入試での自分の正確な点数を把握することが目的であれば、本科よりこちらが適しています。

 

 

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