共通テスト学習相談室(2024年4月号)

投稿日時:2024年4月29日

この時期に多かった共通テストの学習に関する相談・悩みを、過去に公開した相談と回答からのピックアップしました。きっと皆さんが気になっていることと思います、ぜひ参考にしてください!

 

共通テストのみで使う科目、いつから勉強するべき?

受験生の悩み

共通テストでのみ地理を使うのですがいつ頃から勉強したらよいですか?

【高3、東京大学(理系)志望】

京大法学部の入試で、共通テストの社会科目で「倫理、政治・経済」、理科科目で「化学基礎」「生物基礎」を選択しようとしているのですが共通テストの対策はいつ頃から始めたらよいですか?

【高3、京都大学(文系)志望】

Z会がお答えします!

学習支援担当

共通テストでしか使わない科目の学習は個別試験対策と兼ねることができないので、今から少しずつ始めてください。

特に、地理に関しては、数学などの科目と比べるとどうしても知識量が要求されるので、早めに対策を始めることをおすすめします。共通テスト地理では基本的な知識を組み合わせたり、知識をもとに初見の図表を読み解いたりといった力が問われるので、まずは教科書などを使って各分野の基礎となる用語、地形図の読図やグラフの見方などを習得していきましょう。主な自然地名や国・都市の位置のほか、人口や面積、経済などに関する基本的な統計を覚えておくと、本格的な問題演習にもスムーズに移行することができます。

今の時期から長時間対策する必要はありませんが、週当たりの学習時間は個別試験で使う科目より少なくて構わないので、早い時期から少しずつ定期的にインプットをしていくことが大切です。学校の授業がある場合はそれに沿ったペースで学習を進めるとやりやすいと思います。授業の有無にかかわらず、遅くとも7月末までに教科書を一通り読破することを目標に計画を立てて、インプットを進めるようにしてください。

 

共通テスト対策と個別試験対策のバランスは?

受験生の悩み

共通テスト向けの勉強と個別試験向けの勉強の割合はどう取れば良いですか。 特に国語、社会のような個別試験で使わない科目の割合が気になります。国語は苦手なのですが、どの程度取り組むべきでしょうか。

【高3、大阪大学(医学部)志望】

Z会がお答えします!

学習支援担当

全体の進捗にもよるのですが、結果的には共通テスト:個別試験=1:9ぐらいのバランスになるかなと思います。
もちろん、個別試験の「9」の中にも、共通テストで問われるような「基礎の定着」などが含まれています。共通テストの「1」は、個別試験で使わない科目の対策や共通テスト形式を意識した演習などのことです。

共通テスト対策としては、国語の古文・漢文と、地歴公民対策を優先させましょう。知識があれば解ける問題を対策して地盤を固めていき、夏休みが終わるころには共通テスト形式の問題に少しずつ取り組めるよう学習計画を練ってみてください。

 

共通テスト模試は何回受けるべき?

受験生の悩み

共通テスト模試は年に何回受けるべきでしょうか?

【高3、東京大学(理系)志望】

共通テスト模試はどのくらいの頻度で受験すべきでしょうか?

【高3、東京大学(文系)志望】

Z会がお答えします!

学習支援担当

4~5月に1本、夏に1本、秋~年末にかけて2本の計4本程度を受験すればひとまずは大丈夫だと思います。
夏以降に共通テスト形式の問題の得点が伸び悩み、対策した結果を試したいなどの希望があれば、秋や直前期の模試の受験回数を増やすなど、その時々の状況を確認しながら受験を決めてください。また、学校で団体受験する模試があるかは早めに確認しておくとよいでしょう。

なお、入試直前にあるプレテストは比較的難易度が高く、本番直前に思わぬ得点を取って精神的に追い込まれる受験生が毎年います。また、課題を見つけても対策・復習する時間を取りにくいため、本番前の練習という以外の効果を持ちにくい点があります。直前期は自宅で予想問題集を解くのをおすすめしますが、「こうしなければならない」という正解のある話ではありませんので、参考程度にお考えください。

 

現在高2です。共通テストの過去問はもう始めても良いのでしょうか?

受験生の悩み

現在高2です。共通テストで生物基礎と地学基礎を受けるのですが、学校から配布された基礎的な問題集はすべて解き終わり、理解しています。共通テストの過去問は、もう始めても良いのでしょうか?それともレベルがもっと高い問題集を解いてからにするべきか?教えてください。

【高2、東京大学 文科一類 志望】

Z会がお答えします!

学習支援担当

高2の今の時期に共通テストの過去問に取り組み始めるのは、やや早すぎるかと思います。現状、高3の入り口時点でつけておきたい力が既についている状況ですから、ここから約1年ほどは、「現状の力を落とさず、ほかの科目に力を入れる」という期間にすることをおすすめします。もちろん理科基礎は東大受験において重要ですが、他に更に重要な科目が多くあります。それらに今年1年は力を入れましょう。
過去問をやるにせよ、レベルの高い問題集をやるにせよ、高3の入り口から始めることを想定していれば十分です。

 

Z会からのアドバイス

受験生の方は、これから模試をいくつか受けると思いますので、共通テスト模試の成績の確認の仕方についてお伝えしておきます。

共通テスト模試は、本番の共通テスト、つまり各科目ともに平均点が50点程度になる難易度の試験として作られていますので、試験の難易度によって受験者の得点分布が大きく上下することは、ほとんどありません。そのため、相対評価である偏差値や判定を過剰に気にする必要はなく、絶対評価である得点と、自分の目標点との差を確認することが重要です。

早い時期の模試で得点が伸びない原因のほとんどは、基礎学力の不足が原因です。個別試験対策と合わせて、基礎学力を充実させることに専念した方が、結果的に効率のよい勉強を行うことができます。共通テスト模試の結果だけを見て右往左往することがないように、失点の分析等を行い、自分に必要な対策を行うようにしましょう。

Z会でできる入試対策・ご案内

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