共通テスト学習相談室(2024年9月号)

投稿日時:2024年9月17日

今回は「模試の活用法」や「成績の伸び悩み」に関する話題をピックアップし、今後の学習の進め方について参考できる相談をご紹介します。

 

模試の成績表が返却されてきたら、やるべきこと

相談

模試の見直しについての質問です。共通テスト模試の結果が返ってきました。受けた直後に間違ったところの解き直しはしたのですが、成績表が返ってきたときは具体的に何をすればよいのでしょうか。

【高3、京都大学 志望】

回答

学習支援担当

共通テスト模試の成績表返却後の復習方法などについてお伝えします。 成績表が返ってきたら、まずは各問題の正誤状況を確認して、自己採点と食い違いがないか確認しましょう。本番では、自己採点をもとに出願先を検討することになりますので、自己採点と実際の得点が食い違うと問題です。問題冊子に控えた答えとマークシートに記した答えが同じか確認してください(なお、記述形式の模試でも、実際の採点を確認して自己採点と、正誤状況などについて大きな差がないか確認することが大切です)。大きく違う場合は、自分では認識できていない間違いが存在することになりますので、しっかりとそれが何か突き止める必要が出てきます。
 
採点の確認の次は、間違えた問題を再度解き直して、できなかったところができるようになっているか確認しましょう。模試直後に復習してから時間が経っていると思いますので、定着しているかを確認するには良いタイミングです。解き直してできなかった問題は、再度重点的に復習するようにしてください。
 
また、成績表には分野ごとの成績状況などが表示されますので、それを参考に今後の学習において何に力を入れていけばいいのか、どのような学習計画を立てていけばいいのか考え、成績表の状況によっては、学習計画を修正していくことも必要です。模試はよく入試を分析した上で作られていますので、隅から隅まで学力向上に役立つ情報が詰まっています。存分に活用して、成績を伸ばしていきましょう!

 

成績が伸びません。どうしたらよいでしょうか(その1)

相談

数学の学習について質問です。現在、模試の偏差値が2次試験形式のもので60前後、共通テスト形式のもので1Aが50、2Bが55です。普段は、数学の勉強時間が最も多く、Z会のものや模試の問題を中心に勉強しています。今、このままでいいのかと思い質問させていただきました。

【高3、筑波大学総合学域群 志望】

回答

学習支援担当

数学の学習がこのままで良いのか、とお思いであれば、模試の結果や現在の学習の進捗を踏まえ、ご自身にとって最も必要な学習を見つめ直すことをおすすめします。共通テストや二次試験を受ける上で目標点を決めていると思いますが、現状の点数とその目標との差はいかがでしょうか。もし点差がそこまで大きくないのであれば、順調に学習が進んでいると思われますので、引き続きZ会や模試の問題を解き進めましょう。
 
点差が大きいのであれば、失点部分の分析をしましょう。どのようなレベルの問題で、どのような失点をしているのか、たとえば、基本問題で知識不足により失点している、難しい問題で最後の計算まで決めきれない、などです。点差の原因がわかったら、その原因に対して解決策を考えましょう。たとえば、基本問題の失点が目立つのであれば、Z会や模試などの難しい問題ではなく、『青チャート』などの基本レベルの問題に取り組むと良いでしょう。ケアレスミスが目立つのであれば、自分のミスの傾向を分析し、見直しの項目をあらかじめ決めておくなどが挙げられます。基礎に問題がある場合は、はやめに全て解消しておくことをおすすめします。
 
また、筑波大の過去問には取り組まれたでしょうか。二次試験までに到達すべきレベルを把握しておくことも有効です。この時期にスラスラと解けなくても全く問題ありませんが、これからどのような学習をどのくらいの量こなす必要があるのか、実感する機会を設けることは大切です。

 

成績が伸びません。どうしたらよいでしょうか(その2)

相談

先日共通テスト模試を受けたのですが、1A2Bともに時間が足りず点数も両科目とも65点前後でした。本番までに85点は両科目取りたいと思っています。具体的な勉強方法等を教えてください。

【高3、横浜国立大学 志望】

回答

学習支援担当

時間が足りなかったとのことですが、まずはその原因を分析するようにしましょう。そのために、「時間があれば解けたか否か」を確認してみてください。「時間が足りなかった」と一口に言っても、共通テストの形式に慣れておらず、時間配分の点で誤ってしまったのか、それとも学習内容の固まり具合が甘く、1問に多くの時間をかけてしまったのかによって、必要な対策は変わってきます。一度落ち着いた環境で解き直しを行い、その点を確認しましょう。
 
もし前者が原因と考えられるならば、これから共通テスト形式の演習を重ねていけばさほど問題ないでしょう。たしかに共通テストの問題形式は、誘導にうまく乗れるかどうかでスムーズに解けるか変わるものですから、ある意味で「慣れ」が要求されることは間違いありません。秋以降、少しずつ共通テスト対策の比重を大きくしていき、問題形式に慣れていきましょう。予備校やZ会が販売する実戦問題集を活用して、しっかりと時間を測って解くことが大切です。
 
一方、簡単に演習不足で片付けるのではなく、常に基礎の固まり具合を疑うことも重要です。解き方の方針が思い浮かばなかった場合はもちろん、計算ミスが目立つ場合にも、基礎に課題が残っていることが多いです。もう一度網羅系参考書などを活用して、基礎に穴がないか確かめてみることをおすすめします。

 

Z会からのアドバイス

夏休み以降は、徐々に実戦的な演習を増やしていくべき時期になります。もし基礎の定着について不安やヌケモレがあれば、早期に解消することが大切です。基本問題での失点がないようにしておきましょう。一方で、基礎が盤石である前提ですが、共通テスト特有の出題形式や応用的な出題が解けない場合は、演習慣れが課題と思われます。この点はこれからの実戦演習で解消されていくので今の時点では深刻にならなくてよいです。丁寧に復習を行い、解ける問題を増やしていってください。

 

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