東大生が教える受験勉強スケジュール(個別試験直前編)

共通テストが終わった後、個別試験までは約1カ月。最後の追い込みとなる1月下旬~2月の学習方針、注力すべきポイントについて東大生の先輩に聞いてみました。

 

受験生のお悩み

東大に合格した先輩にお伺いします!
個別試験直前期のの勉強計画を立てる際のポイント、注意すべき点は?

東大生が回答!

直前期は、やはり過去問演習は欠かせない。

ひたすら東大の過去問を解き続けました。解いては採点してもらいの繰り返しでした。満点近くもらえるまで同じ問題でも日にちに間隔を開けたりしながら解き続けることで言い回しなどを自分のものにしていく努力をしました。世界史は第2問の過去問の解答を暗記しました。英語のリスニングは毎日行うようにしていました。本番前最後の東大模試で、英語がかなり鈍っていることに気づき、直前は得意な英語にも力を入れました。併願の大学の入試対策には極力時間と労力をさかないよう、ほぼ入試前日だけに集中して行いました。

東京大学文科三類

現役時は、英数国は個別試験の予想問題を中心に、物理と化学は過去問を中心に解いていきました。ただ、演習量が少なめで、直前の受験勉強として失敗でした。
浪人時は、過去問をどんどん解いたり、それまでの総復習をしたりしました。併願校の過去問演習は最小限に抑えましたが、それでも一年半分くらいは解きました。粘り強く復習をしたのが良かったのではないかと思います。

東京大学理科一類

2日を1セットにして、本番を想定した時間・科目で過去問演習を進めました。採点を終えると、間違っていた所を丁寧に確認して類似問題を解くという作業も併せて行っていました。

東京大学教養学部文科二類

過去問演習は、他の対策とあわせてバランスよく進めよう。

(1)東大の過去問
(2)私大併願校の過去問・サンプル問題
(3)今までに取り組んだものの復習(普段の学習)
の3つのバランスについてお伝えします。

優先順位としてはどれも同じくらい大事ですが、(2)については最大でも3年程度で十分でしょう。ひとまず各学部一年分は解く→得点率が良くなかった学部・科目だけさらに解いてみる、といった流れがおすすめです。例年の東大受験生もだいたいそれくらいで併願校の入試に臨んでいます。

(3)も重要ですが、取り組み方は工夫できます。例えば、(1)の過去問演習と(3)の普段の学習を組み合わせることができます。特に地歴の暗記物については、それだけを独立して復習するのではなく、東大や併願校の過去問を復習するときに同時に確認すると効率が良いです。例えば、東大の小論述でビスマルクの「文化闘争」について書いたなら、復習の時にビスマルクがほかに行った政策も確認しておく、などです。東大や併願校の過去問に一通り取り組めば、地歴の全範囲の知識を総点検できると思います。

そのほか、(3)は全部しっかりやろうとしても時間的に厳しいでしょうから、苦手科目や苦手分野から優先して解き直すなど、優先順位をつけて取り組みましょう

(東京大学文学部3年)

今までの努力を無駄にしないためにも、過去に解いた問題のうち、まだ定着が不十分なものはもう1度復習するのがおすすめです。ただし、本番では実際の入試問題を解くわけなので、その形式や傾向に慣れるために過去問演習も同じくらい重要です。つまりは双方のバランスが大事です。過去問演習に取り組む目標年数を先に決め、そのうえで過去の教材を復習する計画を立てるのはどうでしょうか。一般的には、過去問演習で傾向や形式に習熟できるのは5年分程度なので、ひとまずそれくらいを目標にしましょう。

過去の問題の復習、並びにまだ提出していない添削問題についても、全部取り組むのが無理そうであれば取捨選択が必要です。取捨選択の基準は、自分の苦手科目・分野を優先することです。具体的には、以下のように考えてみましょう。
・過去の添削問題や問題集は間違えた問題、解けなかった問題だけ再度解き直し、正解した問題は後回しにする。
・苦手科目・分野のみ過去の問題集を解き直す。新しい添削問題も、自分の苦手科目、強化したい分野に絞って進める。

ほかには、時短術として、添削問題や問題集は最後まで実際に解き直すのではなく、問題を一目見て解法が思いついたらそこで中断するというのがあります。最後まで解くと時間がかかるので、解き方だけ確認して時間を節約するという考え方です。本来は最後まで解き切る力も育成したいのですが、バランスを考えたうえで取り組み方を検討してみてください。

(東京大学理学部)

過去問以外にやったこと、科目ごとのアドバイスも。

東大ではどの科目もまんべんなく得点できたほうが合格可能性は高くなるので、一般論としてどれを優先すべきということはありません。例えば英語だけ突出して数学はあまりできないというアンバランスな状態ですと、英語で得点が伸びなかったときが危ないです。英数国の3教科を中心に、どれも得点が安定するように時間配分をして勉強していきましょう。

なお、得意な科目をさらに高得点を狙いに行くよりは、やや出遅れている科目の上積みを狙う方が総得点を上げやすいのではないかと思います。東大模試の成績などを考慮してバランスを確認しましょう。

東京大学文科三類

過去問を解くだけではなく、新しい問題に対応できるようにするために、直前講習や塾のプレテストなどを受験して、その復習に時間をかけていました。
また、Z会の通信教育「直前予想演習シリーズ」にも取り組み、添削結果をもとに論述の最終調整を行っていました。個別試験の二週間ほど前になると今まで解いた模試や過去問の解き直しを重点的に行うようにしていました。この解き直しによってかなり自信をつけることができました。

東京大学教育学部

Z会からのアドバイス

もちろん個人の状況によって差はありますが、過去問を中心とした直前対策を行った先輩が多いようです。また、残り少ない期間を有効活用するためには「優先順位をつける」ことが重要です。復習や解き直しで苦手をつぶすことは多くの先輩がおすすめしているので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

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