更新日:2022年3月31日
執筆:中学受験コース学習アドバイザー・K
「このまま習い事を続けたいけど、受験勉強は大丈夫…?」「本人は楽しそうに取り組んでいるので、できればやめたくないけど…」
中学受験をしながら習い事を続ける・やめるは難しい問題で、お悩みの方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は「中学受験と習い事」について解説。中学受験に挑戦するにあたり、習い事をどう考えるかをお伝えします。
実際に中学受験を経験したZ会員のアンケート結果とともに、ぜひ参考にしてみてください。
受験終了まで習い事を続けるのは、3人に1人
「習い事をする余裕はない?」「勉強だけに集中しないと合格できないのでは?」等、中学受験と習い事の両立は難しいと考える人は多いのかもしれません。
実際のところ、どのくらいの受験生が受験勉強と習い事を両立しているのでしょうか?
2021年にZ会で実施したアンケートによると、Z会中学生コース受講者(中学受験経験者)のうち約70%が中学受験対策をしながらの習い事を経験。
受験終了まで続けた割合は全体の35%、つまり3人に1人という結果でした。
習い事をしていた受験生のみにしぼると、50%以上が受験終了まで習い事を続けていました。
アンケート結果から分かるとおり、中学受験と習い事の両立は必ずしも不可能というわけではありません。
受験勉強を通じて得られることがあるのと同様に、習い事を通じて得られることもあります。
中学受験をするからといってすぐに習い事をやめるのではなく、一度親子で考えてみるのも良いのではないでしょうか。
【参考】Z会員の保護者に聞いた中学受験に関するアンケート結果はこちらから
⇒ Z会 イマドキ中学受験情報【12】中学生Z会員の保護者に聞いた!中学受験アンケート
両立できる? 判断ポイントその1
「本人が続けたいと思っているか」
習い事を続けるかどうかの判断ポイントですが、まずはお子さま本人が習い事を続けたいと思っているのかを一度親子で話し合ってみましょう。
アンケートによると、両立できた理由で最も多かったのは「子どもが続けたいという気持ちがあったから」でした。
本人が習い事を続けたいと思っていれば、「やりたいことがあるから受験勉強を頑張る」といったモチベーションに繋がる可能性もあります。他にも、お子さま本人が自発的にメリハリをつけたり、時間の使い方を工夫しようとすることで勉強にも良い影響を与えるでしょう。
逆に、本人が続けたいと思っていない場合は、やめる・受験の間はお休みすることも検討しましょう。
本人の意志に反して無理やり習い事を続けても、中学受験の余計な負担になってしまう場合が多いです。お子さまが中学受験に集中できる環境づくりを第一に考えましょう。
両立できる? 判断ポイントその2
「勉強時間をしっかり確保できているか」
習い事と受験勉強を両立しようとする場合、充分な勉強時間を確保できているかは常に確認しましょう。
両立することでメリハリがつく場合もあると説明しましたが、いくら効率的な勉強ができているといっても、やはりある程度の勉強時間は必要です。
受験生の平均学習時間やお子さまの成績も考慮しつつ、勉強時間が不足していると感じるようであれば、習い事の種類・回数を減らすことも検討しましょう。
特に以下のような場合、勉強時間が不足している可能性が高く要注意です。
・習い事の練習・課題、移動時間に費やす時間が多い
・習い事で疲れて、勉強に取り組めない日が多い
【参考】中学受験生の1日の勉強時間の目安:4・5年生は1~3時間、6年生は3~5時間
⇒ Z会 イマドキ中学受験情報【8】中学受験合格に必要な勉強時間はどのくらい?
両立できる? 判断ポイントその3
「基本問題・基礎知識が身についているか」
さらに、お子さまが基本問題・基礎知識をしっかりと習得できているかを確認してみましょう。
特に6年生になると学校別の対策を行う必要があり、できるだけ多くの時間を過去問演習に費やしたいところです。
この時に基本事項の漏れがあまりに多いと、せっかく過去問演習をしてもあまり効果的ではないため、基本の復習に時間を費やすことになります。
基本問題・基礎知識が身についていない場合は、高学年になるほど習い事との両立が難しくなるので、早めの段階からしっかりと身につけることを目標にしましょう。
中学受験で必要な学習範囲は非常に広く、理科・社会は覚えるべき事項が非常に多いです。
また、算数は特殊算などの学校では扱わない分野の対策も行う必要があります。
両立を目指す場合は、早めに対策を始めて基本問題・基礎知識をしっかりと身につけましょう。
今回は、悩まれる方も多い中学受験と習い事の両立がテーマでした。
お伝えしたアンケート結果や判断ポイントをぜひ参考にしてみてください。
※表出のデータは、2019年~2021年に私立(国立・公立)中高一貫校を受験したZ会員の保護者500人を対象に2021年12月に実施した「中学受験について」のアンケートをもとに作成しています。(有効回答数500人)
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