【学校向け】難関大入試で求められる国語力とは、Z会のサービスをご紹介

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大学入試の国語で求められる力は、大きく「知識」と「読解」に分けられます。難関大をはじめとした入試で記述式問題が出題される場合は、「知識」と「読解」に加えて、「記述・表現」の力も大きく問われることになります。
本記事では、東京大学の入試問題から1題取り上げて、国語の試験で求められる力について具体的に説明します。

 

難関大入試で求められる国語力とは

前述したように、大学入試で求められる国語力は、「知識」と「読解」に分けられると考えます。「知識」は、現代文であれば、漢字などの語彙や、文章読解の前提になる一般教養、古文・漢文であれば、古文単語や漢文の基本的な単語、古典文法や句形などを指します。「読解」は、文や文章の構造を読み取り、設問の要求に従って答案を作成する力にもつながるものです。文や文章の構造を読み取る際は、指示語や接続語、論と具体例の切り分け、比喩表現、二項対立や因果関係の把握など、着目するべきいくつかのポイントがあります。

ここで、2024年2月に実施された入試問題をひとつ取り上げ、上記の力が特に難関大入試の答案作成にどう関わるのか、見てみましょう。取り上げるのは、東京大学の問題です。

 

2024年度東京大学・文科・第一問について

タンザニアの行商人が行っていた掛け売りについて、「贈与交換」の側面に着目して考察した文章から出題されました。設問は5つですが、ここでは(一)を掘り下げて見ていこうと思います。設問は、次のようなものでした。

(一)「行商人たちにとって掛け売りを認めることは、商売戦略上の合理性とも合致していた」(傍線部ア)とあるが、それはなぜか、説明せよ。

まず問いの内容を理解するためには、「掛け売り」「合理性」といった言葉の意味を正しく把握することが前提条件となります。これが、先に述べた「知識」にあたるものです。また、この問いでは「なぜか」という傍線部の理由が問われていますが、理由を考えるにあたって傍線部の内容を押さえる必要があります。傍線部の内容は、問題文全体の中での位置づけを踏まえて理解することが原則です。特に、傍線部に至るまでの文章の流れや、傍線部前後の文脈を把握することがとても大切になります。

この設問に即して言えば、問題文の冒頭から、
第一段落……タンザニアの行商人にとって、対面で値段交渉する業態が一般的だったこと
第二段落……タンザニアで行われていた「掛け売り」の実態や、行商人の悩みについて
第三段落……掛け売りを認めることの合理性について
のようにまとめられます。

傍線部アは、第三段落に含まれています。したがって、〈行商人には「掛け売り」に関わる悩みがあったけれども、「掛け売り」は合理性をもつものでもあった〉という、第三段落に至るまでの文脈を押さえることが必要です。「けれども」に関わるのは、傍線部アの直前にある「もちろん」という接続語です。そして、「また」「さらに」という接続語によって、第三段落の中で「合理性」が並列的に述べられていることを読み取り、これらの内容を設問条件に合う形で解答欄の大きさにおさまる文字数でまとめていきます。

ここでは接続語に焦点をあてましたが、上に書いた通り、文章の中で着目するべきポイントに気づき、答案を作成していくことが必要になります。

 

「中学・高校アドバンスト」で身につけられる力

Z会では「中学・高校アドバンスト(以下、アドバンスト)」という実力テストを実施しており、難関大を志望する多くの生徒が受験しています。

アドバンストでは、難関大入試で求められる「知識」と「読解」、そして「表現・記述」の力をはかり、実践的に伸ばしていくことを目指しています

過去の出題内容を振り返ると、2023年度の高2アドバンスト・大問一(評論)では、地球環境の現状を押さえつつ、自然と人間との関わり方を問い直す論考を問題文に取り上げました。設問では、エコロジーに関わる二つの用語の「対比」を踏まえて説明する記述式問題や、文中で説明されている「近代化」の内容を把握した上で解答する記号選択問題を出題しました。この問題への取り組みを通して、「自然と人間」「近代化」という現代文の最重要テーマについて学び、知識を得ることができますし、「対比」などのポイントに着目した文章読解に取り組む練習もできることになります。「65字」と「120字」の記述の設問も用意され、難関大入試に向けた表現・読解の力も存分に伸ばしていくことができます。

古文・漢文も同様です。古典文法や漢文の基本句形、重要単語などの「知識」を下敷きにしつつ、内容把握や心情把握、和歌や漢詩の解釈などを、難関大に合格するために必要なレベルで出題していきます。

難関大合格への一助として実力テスト「中学・高校アドバンスト」をご活用ください。

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