「学習法」を示し、「短文演習」で大学入試へつなぐ書籍 ~『スマートステップ現代文』『スマートステップ小論文』~

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「定期テストでは高得点を取ることができても、模擬試験や志望大学の過去問題になると、うまくいかない」「模擬試験や過去問題を解いたあとの復習の仕方がわからない」という声をよく耳にしませんか。このような生徒は、対策方法がわからないため、悩んだ挙げ句、「国語は勉強しないでいいや!」と投げ出してしまうことも少なくないと思います。そのような生徒のために開発したのが「スマートステップシリーズ」です。近年の大学入試の傾向や文章のトレンドを踏まえ、「学習法」・「短文演習」からスモールステップで無理なく自主学習が進められるよう、制作しました。

 

『スマートステップ現代文』──「学習法」→「短文演習」のしかけ

自学自習・文章に慣れるための「学習法」

『スマートステップ現代文』ではまず、第1章で「学習法」を紹介しています。例えば、今回本書オリジナルで作成した「自己分析フローチャート診断」(第1章第2節)によって、「今すべきこと」を明確にすることができます。その上で、「学習時間をデザインする」(第1章第5節)では、一日のスケジュールを書き出した上で、計画的に現代文の学習に取り組む時間を割り当てることができます。さらに隙間時間でできることと、机などにしっかり座って取り組むものを単元別に分けることを提示しております。そうすることで、漠然とした学習から自分でタスクを意識した学習に変えられると考えています。また、現代文は解説も文章で書かれており、解説の内容がよくわからないという声も少なくありません。そこで、本書では「学習法」から文章に慣れていくことで、次の「短文演習」、さらには現代文の解説を読むことができるようになってほしいという意図があります。

▼『スマートステップ現代文』「第1章 学習法編」
『スマートステップ現代文』「第1章 学習法編」

 

「短文演習」で文章読解と要約に慣れる

第2章「読解ルール編」では、評論・小説・韻文といった、各文章の読解ルールを紹介しています。それを理解し練習するものとして、12題の「短文演習」を設けています。とりわけ現代文にアレルギー反応のある生徒にもぜひ取り組んで頂きたいものが、この「短文演習」になります
各回、「事前解説→オリジナルの短文演習」という流れで構成しており、「短文演習」は現代文の文章に不慣れな生徒でも気軽に読めるような文章の量(600字程度)・設問を2問程度にしております。解答時間も気軽に取り組めるよう「7分」程度に設定しました。
さらに、文章の要旨を捉える練習になるよう、「100字要約」を設けています。「短文演習」と「100字要約」で、根拠をもって文章を読解する力、そして論理的に文章を読み取って指定字数以内に要旨をまとめる力を段階的に養うことを意図しております。

▼『スマートステップ現代文』「第2章 読解ルール編」短文演習と本文チェック
『スマートステップ現代文』「第2章 読解ルール編」短文演習と本文チェック

 

実践力をつけるオリジナル問題と振り返り

第3章「問題演習編」では、第2章の「短文演習」で学んだ読解ルールを使いながら、長めの文章の問題に挑戦することで、読解ルールを定着させることを目的として構成されています。また、大学入試レベルの長い文章に耐性がない生徒でも対応可能な分量にしております
本書の学習にかかる時間は、1題あたり30分ほどを想定しており、全ての問題を終わらせるためにかかる期間は、だいたい10日間を想定しています。生徒の自主学習で使って頂けるほか、長期休みにもちょうどよい分量となっております。
そして、全ての設問の解説には、第2章以前に学習した内容の振り返りができるよう参照アイコンを掲載しました。振り返ることで、読み方や解き方をより意識してもらうよう設計しています。

▼『スマートステップ現代文』「別冊 解答・解説」
『スマートステップ現代文』「別冊 解答・解説」

 

『スマートステップ小論文』──添削の見方・小論文の取り組み方を知る

添削の見方を知って、自分の文章をよりよくする

『スマートステップ小論文』でもまず、第1章で「小論文の学習法」を紹介しています。例えば、「小論文と作文の違い」や「小論文で求められる力」といった、基本的な部分から小論文について理解を深めることができますので、小論文をちゃんと書いたことがない生徒のはじめの一歩になるようにしています。
さらに、「添削の活用法」(第1章第4節)を取り上げ、「添削は活用してこそ意味がある」ということを示しております。添削のニーズは多くありますが、生徒の方は添削の見方をよくわかっていない場合も多いと思われます。そこで添削指導を十分に活かすために、どのようなプロセスを踏むことが大切かを丁寧に説明しています。そして、添削コメントを「誤りの指摘」「よりよくするためのアドバイス」の二種類に分類するという見方を提示していますので、自分の文章をよりよくする際にそれらをどう活用できるかを考えることができます。

▼『スマートステップ小論文』「第1章 学習法編」
『スマートステップ小論文』「第1章 学習法編」

 

「短文演習」から〈小論文のできる〉を実感しながら進める

第2章「表現スキル編」では小論文の学習プロセスを細分化し、「短文演習」を通して小論文に必要なスキルを身につけることができます。現代文と同じく「事前学習→オリジナルの短文演習」という構成で、「問いの読み取り方」「課題文の読み方」「データの読み取り方」「構成メモの作り方」など小論文を書く上では欠かせないエッセンスを丁寧に解説しています。ただ漠然と書かせるのではなく、負担の少ない「短文演習」に取り組みながら学んでいきますので〈できるようになっている〉という実感をもちやすくしています。
また、「考え方のヒント」(第2章第7節)では、「マッピング法」を使って発想を広げる方法を紹介したり、抽象的なテーマを理解する際に役立つアドバイスを紹介したりと、「思考力」を高めることができます。「思考力」は大学でのレポート作成や社会人になってからの各種資料作成などにも必要ですので、ぜひ本書を活用し、高校生のうちに「思考力」を身につけてほしい思いがあります。

▼『スマートステップ小論文』「第2章 表現スキル編」
『スマートステップ小論文』「第2章 表現スキル編」

 

「学習法」・「短文演習」で身につけたスキルでオリジナル問題に取り組む

第3章「問題演習編」では、第2章で学んだ小論文のプロセスを「事前学習」で確認し、「テーマ型小論文」「課題文型小論文」「データ型小論文」「要約+課題文型小論文」「データ+課題文型小論文」の5つのパターンの小論文の演習に取り組むことができます。そして、推薦入試等で求められる「志望理由書」の考え方と演習も掲載しております。また、解説には、添削例と評価だけではなく、さらにそれを書き直した例も複数掲載しております。添削のあとの書き直しを示すことで、添削のフローを意識化するねらいがあります。

▼『スマートステップ小論文』「別冊 解答・解説」
『スマートステップ小論文』「別冊 解答・解説」

 

「スマートステップシリーズ」のメッセージ

最後に『スマートステップ現代文』『スマートステップ小論文』の「短文演習」・「問題演習」で扱っているテーマを紹介します。
現代文のテーマとしては、「文化」「言語」「国際化」「介護問題」「『広辞苑』の改訂」など現代の高校生に読んでほしいテーマを取り上げました。
そして、 小論文で扱っているテーマとしては、「高齢者と孤独」「幸福感の国際比較」「食品ロス」「ウェルビーイングとスポーツ」「カーボンフットプリント」「ミスリーディングとメディア技法」など現代社会で話題になっているテーマを取り上げました。
それぞれで扱う文章の配列も、最初の方で学んだ文章に対して、あとから振り返って何か新しい発見ができるような配列にしています。本書での学習を通して、これらのテーマに関する興味や知識を増やしながら、自分の考えを掘り下げていってほしいと考えます。

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