2024年度 東北大学 英語

2024年4月24日

カテゴリー : 大学受験

精読による文脈把握力と日本語・英語の
確かな表現力が必須条件。

長文読解3題(うち1題は自由英作文を含む会話文)、和文英訳1題の構成。語彙・文法自体は標準的なレベルであるが、正確な文脈把握力と共に、日本語・英語両方での記述力が必要となる。

*分量:やや減少 *難易度:やや易化(昨年度比)

 

■概要 (100分)
* 出題・解答の形式

  • I、Ⅱの長文読解では、記述式の内容説明問題と下線部和訳問題、内容一致文選択問題など、文脈理解力を問う問題を中心に出題される。
  • Ⅲは会話文の読解問題と、会話の内容に関する自由英作文を組み合わせた出題。
  • Ⅳでは、こなれた日本語の文章を素材とした和文英訳が出題される。

* 特記事項

  • Ⅰ・Ⅱの語数はやや減少した。設問は2023年度に続き、Ⅰが5問、Ⅱが6問。Ⅰ・Ⅱをあわせた設問の傾向として、近年は内容説明の比重が大きかったが、2024年度は和訳が3問、内容説明が2問となった。
  • Ⅲは2021〜2023年度と類似した形式ではあるものの、会話文は、話し手が学生2名から教授と学生3名となり、空所補充問題の空所が1つ増加した。また、自由英作文は、表にまとめられた3つの選択肢から1つを選んで論じるという形式から、お題について賛成か反対かを選んで論じる形式に変化した。
  • Ⅳは、2022・2023年度に出題された、日本文の内容に一致する文を選択する問題は出題されなかった。

 

■各問の分析(難易度は東北大受験生を母集団とする基準で判定しています)

Ⅰ:長文読解(古代人と現代人の宇宙に関する知識)[標準]
約1,080語の論説文。具体例が多く含まれる中で、文章の要点を見きわめながら読む必要があった。設問は、誤文指摘、文補充、内容説明、和訳、内容一致文選択が各1問という構成。和訳の文構造はそれほど複雑でないが、設問指示の通り「they と those が指すもの」を正しく把握することが求められた。
Ⅱ:長文読解(学位取得の社会経済上の役割と,教育格差について)[標準]
約960語の論説文。標準的なレベルで、短めの段落から成っているため、内容の整理はしやすかった。設問は和訳2問の他、文補充、内容説明、語句整序、本文全体のタイトル選択が各1問という構成。タイトル選択問題はここ数年で初めて出題されたが、各段落の要旨を押さえながら読めば、本文の主旨も自ずと理解できる。
Ⅲ:長文読解(会話文/自由英作文)(第2言語としての日本語学習についての会話)[標準]
約480語の会話文。会話文の空所補充と、会話文の内容に関連した80語程度の自由英作文から成る。自由英作文は形式面の変化はあったものの、求められる力に変わりはなく、自分の考えを理由とともに具体的かつ論理的に述べることが重要である。会話文の内容や表現もうまくアレンジして解答に取り入れたい。
Ⅳ:和文英訳(酒井邦嘉『科学という考え方―アインシュタインの宇宙』より一部改変)[標準]
下線部(A)および(B)の語句整序は、とりわけ難度の高いものはなかった。(C)の英訳は、「~があって初めて…」という全体の構文を見抜いた上で、「人知で解きうる」「ひるむことなく向かって行く」といったこなれた日本語の言い回しを、適切に英語に落とし込めたかがポイント。

 

■求められる力とその養成

  • 長文読解の記述式問題は、文脈を正しく把握する力と、把握した内容を読み手にわかりやすいように表現する力が求められる。自分の解答を第三者に添削してもらうと、弱点を客観的に把握することができる。
  • 長文読解の記号選択式問題は、語彙や文法の基本知識を問うものと、内容理解を問うものがある。いずれも文脈に即して考える必要があり、パラグラフごとの要旨を整理しながら解答することが必要。
  • 和文英訳では、高校で習う基本的な構文・文法知識を身に付けておくことが重要。和文和訳により、訳しやすい表現に読み換える練習も欠かせない。自由英作文では、第三者にも通じる説明力や説得力、そして確かな文法・語彙の運用力が肝となるので、添削指導から改善点を把握することが重要である。

 

 

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