「Z会の 添削+トレーニング」数学 ~記述模試の成績向上の一助に~

Z会
Z会ソリューションズ 先生向け教育ジャーナル
Z会ソリューションズでは、中学・高等学校の先生向けに教育情報を配信しています。大学入試情報、文部科学省の審議会情報をはじめ、先生方からお伺いした教育についてもご紹介します。

Z会では難関大への進学実績向上を目指す学校に向け、難関大の2次試験・個別試験の記述対策として「Z会の 添削+トレーニング」という学校専用サービスを新たにリリースします。このサービスの数学教材の製作にあたっては、以下のようなことに意識をむけながら、開発を進めてきました。

  • 記述模試でコンスタントに得点できる人と得点が伸びない人で差がついている部分はどこか
  • その差を埋めるためにはどのような学習を提供すればよいか

本記事では、数学担当者がどのようなことを意識し、実際にどういった数学教材ができ上がったのかを簡単にお話します。

※なお「Z会の 添削+トレーニング」の大まかな仕様・学習の流れは、別記事『新サービス!「Z会の 添削+トレーニング」英語』の前半部分に記載されています。こちらも合わせてお読みいただけると幸いです。

 

記述模試で得点できる人と得点が伸びない人はどこで差がついている?

数学については、次の3点で差がついていると考えています。

  1. 【知識・技能】「典型的な処理」や「定石的な考え方」を正しく理解し、定着させているか?
  2. 【思考力】1つの問題に対しある程度まとまった時間をかけて試行錯誤できるか?
  3. 【表現力】普段から他人に見せる答案を書く練習をしているか?

1. 「典型的な処理」や「定石的な考え方」を正しく理解し、定着させているか?
模試で教科書の例題レベルの問題を出題すると、正答率はとてもよいです。一方、教科書の節末・章末問題のように、条件の与え方を例題から少しだけ変えて取り組みにくくした問題やいくつかの処理や考え方を絡めた問題などを出題すると、正答率はガクンと下がります。記述模試で得点できる人は「典型的な処理」や「定石的な考え方」が正しく理解できているので、このような問題にも対応できるのですが、得点が伸びない人は例題の解き方の丸暗記をしているケースが多く、節末・章末問題レベルになると解けたり解けなかったりするようです。
また、模試では、学校で学習してから時間が経過している内容が問われることもあるので、処理の仕方や考え方がどれだけ定着しているか(身についているか)で差がつくケースもあります。

2. 1つの問題に対しある程度まとまった時間をかけて試行錯誤できるか?
記述模試で得点できる人は、難易度が高い問題などでも、自分がわかる範囲で答案をまとめて部分点を確保しているのですが、得点が伸びない人は、部分点を確保できるような答案にまとめ切れないようです。難しい問題に対する粘り強さ、考え抜く根気が得点差を生み出しているように感じます。

3. 普段から他人に見せる答案を書く練習をしているか?
Z会では、問題の解き方がわかることと、それを答案の形にアウトプットすることは別物だと考えています。記述模試で得点できる人は、論理関係がわかるように適宜文章をはさみながら答案をまとめるのに対し、得点が伸びない人は答案作成の経験が少なく、数式の羅列になりがちです。説明が十分でないため、減点されてしまうこともあります。

 

知識・技能を確かなものにするトレーニング

数学のトレーニングでは、「典型的な処理」や「定石的な考え方」の正しい理解と定着を目指します。出来不出来が分かれる処理や考え方を含む問題を中心に出題していますので、1単元10分×6回というコンパクトな分量ながら、応用問題を解くために押さえておきたい処理や考え方を効果的に習得できます。宿題や模試前の学習など、繰り返し取り組む機会を設けていただくとよいでしょう。
なお、添削課題に取り組む前にトレーニングに取り組んでいただくのもおすすめです。各単元の「知識・技能」を確認してから添削課題に取り組む流れになるので、添削課題に無理なく取り組むことができ、添削指導のよさを最大限引き出すことができます。

トレーニングの出題例
トレーニングの出題例(2次関数1(グラフ、最大・最小))

 

思考力と表現力を磨く添削問題

添削問題では、定理・公式・定石的な考え方の組み合わせで解ける処理中心の問題と、思考力が必要な解きごたえのある問題を織り交ぜて出題します。
高校範囲はすべて記述式、中学範囲は一部を記述式で出題しますので、他人に見せる答案を書く機会の確保にぜひご活用ください。もちろん、Z会らしい思考力が必要な問題も出題しますので、解きごたえのある問題を試行錯誤して解き進める経験も積むことができます。

問題サンプル
添削問題の出題例(添削課題9)

答案は、Z会で長年指導にあたっている添削者の指導を入れて返却します。

中学範囲の添削については
  間違えた箇所や不適切な箇所を明らかにし、どのように答案を作るべきだったかが学べる赤字指導
を行い、試験で減点されない答案のまとめ方を身につけてもらいます。

また、高校範囲の添削については、上記の赤字指導に加え、現在ご好評を頂いている『オリジナル添削シリーズ 「数学講座」』と同様に

  1. 十分な論理性を備えた答案、過不足なく採点者に伝わる答案の作り方を学べる赤字指導
  2. 答案の書き方についての3段階(A~C)評価

を行い、大学入試を見据えたより高度な表現力を習得してもらいます(上記のリンク先からオリジナル添削シリーズの添削見本もご覧いただけます)。

※オリジナル添削シリーズ 「数学講座」関連記事
生徒の「数学的に表現する力」を伸ばす添削指導~添削指導の時間を確保できずにお困りの先生方へ~ オリジナル添削シリーズ 「数学講座」 導入事例|横浜翠嵐高等学校

単元ラインナップ(数学)

「トレーニング」では、以下の単元をご用意します。また、「添削問題」は、1回につき3つの単元を扱います。

出題単元 学習指導要領 アドバンスト範囲
添削課題1 正の数・負の数 式の計算 平面図形 中学 中1
アドバンスト
添削課題2 1次方程式 空間図形 連立方程式
添削課題3 不等式 比例・反比例 図形の性質と合同
添削課題4 三角形 四角形 1次関数 中2
アドバンスト
添削課題5 展開と因数分解 平方根 図形と相似、線分の比と計量
添削課題6 2次方程式 円と相似の応用
添削課題7 関数y=ax2 三平方の定理1(平面図形) 三平方の定理2(空間図形) 中3
アドバンスト
添削課題8 数と式 集合と論理1(集合) 集合と論理2(論理) 高校
添削課題9 2次関数1(グラフ、最大・最小) 2次関数2(直線と放物線、2次不等式) 場合の数
添削課題10 確率1(確率の基礎、独立試行) 確率2(条件付き確率、期待値) 図形と計量 高1
アドバンスト
添削課題11 式と証明 複素数と方程式 図形と方程式1(直線・円、軌跡)
添削課題12 図形と方程式2(領域) 三角関数 指数関数、対数関数
添削課題13 数列1(等差数列・等比数列、和) 数列2(漸化式、数学的帰納法) 微分法(数学II) 高2
アドバンスト
添削課題14 積分法(数学II) 平面ベクトル 空間ベクトル
添削課題15 関数、極限 微分法(数学III) 微分法の応用(数学III)  
添削課題16 複素数平面、式と曲線 積分法(数学III) 積分法の応用(数学III)

2025年度以降リリース予定
※添削課題7は2024年2月時点では添削問題のみのリリースとなります。
※添削課題15、16は理系の方向けの教材です。

 

受講の流れ、お問い合わせ

受講の流れ、お問い合わせは、以下にてご確認ください。

 

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